日帰り手術とは
通常は数日から1週間程度の入院が必要な手術を、当日手術を受けて当日帰宅する手術システムです。当クリニックでは、土曜日も手術を行っていますので、患者様のご都合の良い日に合わせたスケジュールが立てられます。
一方、医療機関側としては予備の準備ベッドを期待できないため、手術や麻酔において高度な技術と繊細な対応が要求されると言えます。
日帰り手術のメリット(利点)とは
日常生活の延長線上で、入院のわずらわしさがなく拘束時間が少ないため時間の節約になります。多忙なビジネスマンや、自営業の方、小さなお子様やお年寄りをかかえる主婦の方々、特に高齢者の方は入院により一過性の精神障害や認知症(せん妄)が進行することがあり、日帰り手術のメリットは大きいです。社会復帰も早く、医療費の多くを占める入院費が削減されるため、患者様、医療費削減を推し進める国(保険者)、医療機関すべてにメリットがあります。
日帰り手術の基準
- 日帰り手術に適した疾患であること
- 患者様自身が日帰り手術を理解し、希望されていること
- 手術後の合併症が最小限であること
- 生活が自立しており、介護が最小限であること
- 来院や帰宅に付き添えるご家族や知人の協力を得ることができること
- 通院の交通手段に支障がないこと
当クリニックで可能な日帰り手術
- 肛門手術(痔核、痔瘻、裂肛、直腸脱手術)
- 鼠径(そけい)ヘルニア手術
- 胆石手術、胆嚢ポリープ手術
- 内視鏡的大腸ポリープ切除術
- 比較的大きな皮下腫瘤(粉瘤、脂肪腫)切除術
日帰り手術の流れ
外来受診
・医師、看護師からの説明があります。
・術前検査を行います。(胸部・腹部X線、心電図、採血など)
・抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を服用されている方は、定められた期間の休薬が必要です。
・説明書や同意書などにサインして頂きます。
手術当日
・手術前
※着替えをして頂きます。
※点滴を行います。
※眼鏡やコンタクト、指輪、時計、義歯、ヘアピン、アクセサリー、マニキュアなどは外して頂きます。
※お化粧はしないで来院してください。
・手術後
※バイタル(血圧、心拍数、経皮的酸素飽和度など)測定を行います。
※帰宅まで数時間、手術後の回復の状態を観察します。
※痛みが強い場合は、痛みの程度に応じた痛み止めを使用します。
※手術の種類にもよりますが、手術当日の夕食は召し上がって頂いて構いません。
・退院後
※痛み止めなどの内服をして頂きます。
※手術の種類にもよりますが、シャワーは当日、入浴は翌日から可能です。
※日常生活は普通に行って頂いて構いませんが、激しい運動はしないで下さい。
・再来(再診)
診療日にもよりますが、基本的に翌日受診して頂きます。診察にて主に創部のチェックを行います。その後は、合併症などがなく順調であれば、概ね3〜5回程度の外来受診で終了となります。
当クリニックの日帰り手術費用(健康保険3割負担の場合)
肛門(痔)手術:約4〜6万円
大腸ポリープ切除術:約3〜6万円
鼠径ヘルニア手術:約6〜8万円(前方法)、約10〜14万円(腹腔鏡手術)
胆石症:約10〜13万円
※費用は概算です。手術や麻酔方法、時間などで多少の変動があります。
※高額療養費制度(医療機関の窓口で支払った額が、ひと月で上限額を超えた場合に、超えた分が支給される制度)や生命保険手術・入院給付金(日帰り入院=1日入院)の対象になります。詳しくは窓口にてお問合せ下さい。